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暗雲の兆し
その後の富士通との交渉は頓挫しそうになったり、延々と長引き、決着がつくのかさえ見通せなくなっていた。会社の進むスピードは更に増して、僕がまだ辞表を出せないでいる中、新たな異動命令が下った。新規事業の本部長として任命され、断ることも出来ず... -
絶頂のステージ
僕が携わったプロジェクトの失敗とは裏腹に、会社は無事上場を果たし、市場からは久しぶりの優良銘柄との評価を得ていた。この時点ではまだ富士通との赤字回収の交渉は端緒についたばかりで、僕が空けた3億の穴をどのように埋めたのか聞くことすらできなか... -
大きな赤字が残った
無事、富士通リプレイスプロジェクトは稼働した。通常、難航したプロジェクトが予定どおり稼働すれば嬉しくてたまらないのだが、今回のプロジェクトはそうではなかった。顧客も感謝の弁は述べるものの、プロジェクトの難しさを痛感している様子だった。う... -
プロジェクトの佳境
今回のプロジェクトの納期が残り1年に迫る中、開発規模は膨らみに膨らみ、当初見積りの2倍近くになっていた。人員が足りなくなり、急遽エンジニアをかき集めに動いた。稼働は迫り本来のスケジュールは破綻しかけていた。そこに投入する人員の数は2倍で利か... -
国家プロジェクトPM
ここで登場してきたのは富士通の国家プロジェクト主席部長、藤本部長。これまで担当していた富士通の担当部長たちは彼が現れると、明らかに態度が変わり、ヘコヘコモード最高潮だった。最初に紹介されたとき、「はじめまして藤本です。なんだか大変そうで... -
赤字プロジェクト
いよいよ上場準備段階に入った頃、僕はシステム事業部門の責任者の肩書のまま、ある巨大プロジェクトのPMとして参加していた。現在はあまり考えられる状況ではないと思うが、当時は平気でそのようなことが行われた。そのプロジェクトはコンピュータマシン... -
変貌
翌年、会社の規模拡張に伴い、湾岸エリアに事務所移転することになった。中央区に事務所を構えていたが、どんどん社員数が増えていた当時、新しい事務所は500㎡ほどの広さだったが、それでもいつまでもつかといった急成長を遂げていた。 僕はシステム事業... -
大きくして行こう
新しい会社の名前はポライトシステム。全員で社名の候補を考えたが、最終的には長門さんの案が採用された。6名でスタートした会社は設立して間もなく、古巣の会社から基幹システム再構築の仕事を受注した。やはり長門さんの力なくして現行システムの再構... -
自分たちの会社
その後、何度も外部の顧客から仕事を獲得でき、順調に経験を積み、実績を示すことが出来るチームになってきた。僕は相変わらず仕事が楽しくて、会社へ行くのが楽しくてしようがなかった。それは長門さんへのリスペクトと後輩たちのバックアップが信頼を固... -
走るぞ
「大事なデータを積んでいるので、安全運転で行く」と言いながら、十分飛ばしていると思うけど。。100mほど先の上りのカーブで暴走車がスピンして止まっていた。 「頼むぜ、邪魔するなよ」長門さんは、僕たちの方を向いて止まった黒いスポーツカーの横をゆ...